性感マッサージ
温かな手が、私の背中にそっと触れたとき、肌がぴくりと反応した。
何度も経験してきたマッサージのはずなのに――今日は何かが違う。
指先の温度、動きの遅さ、そしてその圧……どれもがいやらしいほどに、私の身体の奥へと忍び込んでくる。
うつ伏せになった私は、視界を塞がれたまま、ただ指の動きに意識を奪われていく。
最初は肩から。ごく普通に撫でるように始まったはずなのに、指が肩甲骨の内側に沿ってゆっくりと円を描き始めたあたりから、呼吸が少しずつ浅くなっていくのを感じていた。
「そこ……」と声に出しそうになるのを、唇を噛んで押し殺す。
でも、指はわかっているみたいに、私が一番くすぐったくて、でも気持ちよさに抗えない場所を何度も、ねっとりとなぞってくる。
くすぐりと愛撫の中間。
まるで皮膚のすぐ下を撫で回されているような、不思議な感覚。
そのたびに、身体の奥にふわりと熱がこもって、指先までかすかに痺れていく。
脇腹へ、腰骨のすぐ上へ、指はじわじわと下りていく。
決して急がない。焦らすように、撫でては止まり、戻って、また滑る――。
思わず腰がわずかに浮いたのは、たぶん無意識だった。
「触れられていないのに、感じてしまう……」
そんな感覚が、今、私の中を支配していた。
彼の指が次にどこを撫でるのか、それを想像するだけで、胸の奥がじんわりと疼いてくる。
私はただ、身をゆだねていた。
逃げようとしても、動けない。
気づけば、焦らしの渦の中で、甘く、そして恥ずかしいほどに濡れていく自分がいた――


